医薬経済オンライン

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「シャープ化」する三重苦にある武田薬品

「運」がもたらした好業績を実力と履き違えた20年

2024年9月1日号

 少々古めの話となるが、今年3月に事実上の廃刊となった『日経産業新聞』が、最後の花火とばかりに「ニッポンの産業力」と題した業界横断的な回顧特集を昨秋に展開した。医薬品セクターに関しては記事の半分近くを割いて、日経グループが“片思い”を続ける武田薬品工業を取り上げ、いわゆる「グローバル4品」が海外市場に遺した存在感を強調した。そのなかでは、糖尿病薬「アクトス」の承認・上市が米国食品医薬品局(FDA)によるレギュレーション強化の寸前だったとの逸話を故武田國男元会長に語らせながら、「こんな綱渡りは何度も経験してきた」と、外から見れば飛ぶ鳥を落とす勢いを示していた同社の経営の裏側をチラリと紹介してみせた。  それが事実であるならば、巷間伝えられる通り、武田氏自身はある種の「運」のようなものを呼び寄せる何かをやはり持っていたようである。しかし...  少々古めの話となるが、今年3月に事実上の廃刊となった『日経産業新聞』が、最後の花火とばかりに「ニッポンの産業力」と題した業界横断的な回顧特集を昨秋に展開した。医薬品セクターに関しては記事の半分近くを割いて、日経グループが“片思い”を続ける武田薬品工業を取り上げ、いわゆる「グローバル4品」が海外市場に遺した存在感を強調した。そのなかでは、糖尿病薬「アクトス」の承認・上市が米国食品医薬品局(FDA)によるレギュレーション強化の寸前だったとの逸話を故武田國男元会長に語らせながら、「こんな綱渡りは何度も経験してきた」と、外から見れば飛ぶ鳥を落とす勢いを示していた同社の経営の裏側をチラリと紹介してみせた。  それが事実であるならば、巷間伝えられる通り、武田氏自身はある種の「運」のようなものを呼び寄せる何かをやはり持っていたようである。しかしその

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